南こうせつ&エポ、石巻支援ライヴ
6月21日、石巻市渡波(わたのは)の洞源院さんで『南こうせつ&エポ、石巻支援ライヴ/鎮魂と癒しのひととき』があり、私、スタッフとして参加してきました。
洞源院さんは、サンファンバウティスタ号を真下に見下ろせる高台に建っています。震災当初、300人以上の避難者が宿泊していました。100日以上たったこの日も、まだ50人の避難者がいました。午後3時過ぎに激しい雨が降ってきて、どうなることやらと一時は心配しましたが、通り雨だったようで、本番が始まるころにはその雨も止み、美しい夕景色が広がっていました。
午後6時、東日本大震災犠牲者追悼法要。法要が始まる寸前に、津波で亡くなったかたの御遺骨が三体寺に入り、本堂の奥の須弥壇に安置されました。これは台本になかったことで、こういうことが日常的に起きているのが被災地の現実なのだなと思った次第です。追悼法要が文字通り追悼法要なったというか、小野崎秀通住職の回向中、三人の名前が読み込まれたとき、涙がこみ上げてきました。
小野崎住職のあいさつがあり、そのあと“歌の夕べ”を被災者やボランティアのみなさんとともに過ごしました。
まずはエポ&宮川雅彦さんのライヴ。いつもながらエポの歌は、こちらの魂をゆさぶってきますね。
南こうせつさんは、「神田川」で声を詰まらせるシーンがありました。「歌手が歌で泣いたらいけないんだけど。今、須弥壇に安置されている彼にも『神田川』で歌われているような青春時代があったんだろうなあ。そんなことを思っていたら、泣けてきたよ」。…こちらももらい泣き。
南こうせつさんは「まごころに生きる」という曹洞宗の御詠歌を作っていて、それを(お教室や発表会ではなく)生きた鎮魂の場で聴けたのも収穫でした。この「まごころに生きる」を、洞源院で生活している避難者のかたが皆うたえるんですね。朝のお勤めに参加していて覚えたのかなあ。それも感動ものでした。